日本の漫画にスシ・プジアストゥティ大臣に似た人物が登場
Jakarta, CNN Indonesia-スシ・プジアストゥティ(Susi Pudjiastuti)水産海洋大臣が日本の漫画に登場した。このキャラクターは日本の漫画「ゴルゴ13」のエピソードのひとつに描かれた。
インターネット上で拡散された情報によると、このエピソードではインドネシアにおける麻薬密輸の問題が描かれている。話題となった場面では、ある政府関係者が記者たちから取材を受けている。この人物がインドネシア領海内に侵入した違法漁船を爆破しようとしているためだ。
記者たちは、このスシ大臣に似た人物に対して、本当に領海を侵犯した外国漁船を爆破するのかと問いただす。作中ではマレーシア、ベトナム、そして中国の違法漁船の名前が挙げられていた。
「我が国の領海を侵犯する船は中国船であろうと、どこの国の船であっても放置することはない」(※訳注)と日本語の吹き出しで、この人物は断言した。
※【訳注】記事中のセリフはインターネット上に出回った不正確な翻訳に基づいたもの。実際のやりとりは以下の通り。「(大臣、本当に違法操業船を爆破するんですか?)ええ、冗談じゃないわよ!」「違法な事をすればこうなるって事を、見せてやるわ!」「(ベトナムやマレーシア以外に、ちゅ、中国船もありますが!!......)中国船だって容赦しないわ」
インターネット上で拡散された画像では、続いて漁船を爆破する場面に移る。
この場面はスシ大臣が実際に違法操業船を爆破した際の行動と酷似しており、外見や特徴にも共通点がある。服装、眼鏡、髪型、ベレー帽から手に持った一杯のコーヒーに至るまで、実際のスシ大臣の姿と同様に描かれている。
スシ大臣は当時、黒い水玉模様が入った白色のシャツ、サングラス、そしてガルーダの紋章が入ったベレー帽を身に着けていた。インターネット上では、このスシ大臣の写真と漫画の描写を比較した画像が出回っていた。
とはいえ、ゴルゴ13の作者が実際にスシ大臣から着想を得たのか。また、作中に描かれたのはスシ大臣であるかは現時点では明らかになっていない。
ゴルゴ13は日本で最も長く連載されている漫画として知られている。連載開始は1968年にさかのぼる。ストーリーは様々だが、コミック出版社である小学館アジアの加治屋文祥氏によると、この作品は基本的にはあるスナイパーを描いたものであるという。
「作中では様々なテーマが扱われており、作者が取り上げるのは国際問題だ。今回のエピソードで取り上げられたのは、おそらくインドネシアの海洋水産大臣が国際的にも広く知られているためだ。ただ、作者がその人物の本名を使うことはないだろう」と4月14日昼頃、加治屋氏は「CNNIndonesia.com」の電話インタビューに答えた。
「いずれにしても、作者は実在の人物の本名を作中で使うことはない。これがインドネシアの海洋水産大臣から着想を得たものだとしても、(スシ・プジアストゥティという)本名が使われることはないはずだ」と同氏は続けた。
ゴルゴ13では1話から3話でひとつのストーリーが完結する。加治屋氏自身、今回の違法漁船爆破の件が実際にひとつの独立したエピソードとなっているかは分からないという。
小学館アジアは日本の大手出版社のひとつだ。同社が出版する人気漫画のひとつに名探偵コナンがある。ゴルゴ13は小学館アジアが出版している漫画ではないが、小学館が発行する漫画雑誌「ビッグコミック」に連載されている。
小学館アジア自体もある国の著名な人物に焦点を当てた漫画を出版しており、インドネシアでの同様の計画があるという。直近の作品ではシンガポール元首相、リー・クアン・ユーの生涯が同社によって漫画化されている。スシ大臣やインドネシアの他の政治家が同社によって漫画化される可能性も全くないわけではない。
一方で、スシ大臣はゴルゴ13で自身に似た人物が取り上げられたことに反応を見せている。
@susipudjiastuti congratz mom You're at Golgo 13(japanese manga)
— Vicihan san gung (@Vicihansan_gung) 2017年4月13日
Your influence are legendary and inspiring across the world on all ages. pic.twitter.com/Ljvq5wqbTt
@Vicihansan_gung I hope Indonesian are proud with all that we have, work hard, we can make it better with all country good cooperation🇲🇨🇲🇨👍👍
— Susi Pudjiastuti (@susipudjiastuti) 2017年4月14日
また、現時点ではスシ大臣に似た人物を描いたゴルゴ13の作者が誰であるかははっきりとしていない。さいとう・たかお氏であるとの報道もあるが、ゴルゴ13の作者はひとりという訳ではない。
インドネシアの人物がコミックに登場したのはこれが初めてではない。ジャカルタ州知事選挙時のジョコ・ウィドドとアホックの看板がDCコミックスの「Batgirl #1」に描かれたことがある。また、タンタンの冒険でもシリーズのひとつでインドネシアに関する言及がある。
CNN Indonesia, Jumat, 14/04/2017
Ada Sosok Mirip Menteri Susi Pudjiastuti di Komik Jepang
【管理人コメント】
上記の記事で取り上げられているように、つい最近インドネシアのネット上でゴルゴ13が話題になりましたが、実はこれ、僕が何の気なしにツイッターに挙げた画像が発端となったものなんです。
ゴルゴ13、最新話の舞台はインドネシア! pic.twitter.com/ueKmHn44ym
— インドネシア人の本音 (@honnesia) 2017年4月13日
ゴルゴ13、最新話になんとスシ大臣も登場! pic.twitter.com/OIWPtusdyE
— インドネシア人の本音 (@honnesia) 2017年4月13日
ビッグコミックに掲載された『ゴルゴ13』最新話にインドネシアのスシ大臣が登場!と、上記ツイートと同様の画像をインドネシア語用のアカウントでつぶやいたところ、予想外に大きな反響を呼び、ツイッターやフェイスブックなどインドネシアのインターネット上で瞬く間に拡散されていきました。当該のツイートは現時点で2000RTを超え、ついでに(なぜか)フォロワー数も200人以上増えました(笑)
こうしたネット上での盛り上がりを受けて、インドネシアのネット・メディアも続々と「日本の漫画にスシ大臣が登場!」といった見出しで記事を配信し始めました。上記翻訳でも言及されていますが、スシ大臣本人がツイッター上でゴルゴ13に言及して以降は、大手メディアもこの話題を取り上げるようになり、今回の件をウェブ記事として配信したメディアはおそらく大小含めて30以上にのぼると思われます。
大量のリツイート、スシ大臣本人が言及、大手メディアを含めたウェブ記事の配信などなど。僕としてはこの時点ですでにビックリな状況だった訳ですが、一連の盛り上がりに関して、もうひとつオマケ(?)が待っていました。
そう、なんとインドネシアのメトロTVが夜のニュースで今回の件を報道したんです!番組を見た親切なフォロワーの方から「あなたのツイッターアカウントがテレビに映ってるよ!」というリプをもらいまして、何かと思って調べてみたら、本当に自分のアカウントがテレビに出てました。ナレーションをよくよく聞いてみると、スシ大臣が登場したゴルゴ13のコミックの出典が間違っているのですが、まあ、それはそれとして、今回の件はネットメディアだけではなく、テレビでも報道されましたという話です。
さて、こんな感じでインドネシアではゴルゴ13のスシ大臣ネタがずいぶんと盛り上がりましたが、これは一体いかなる理由によるものなのでしょうか。最近インドネシアの漫画界を騒然とさせた事件の反動やインドネシアにおける日本の漫画の知名度など、色々と要因は考えられますが、やはり端的な理由としてはスシ大臣のインドネシアにおける人気の現れだと思います。
実はゴルゴ13には他にもインドネシアに言及したエピソードがあり、今回のスシ大臣と同様に、インドネシアの実在の人物をもとにしたキャラクターが登場しています。僕も趣味がインドネシアが登場する漫画の収集ということもあり、過去にこのゴルゴ13のエピソードをインドネシア人フォロワー向けにツイッターで紹介したのですが、こちらに関してはほとんど反響がありませんでした(笑)。
インドネシアでも独特のキャラクターで人気を集めるスシ大臣。そして、違法漁船の爆破という非常にインパクトのある対応を〝あの〟日本の漫画が割合早い段階でネタにした。今回の大反響の裏にはそういった要因がいくつも重なっているのではないのかなと、そんな風に思っています。
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こうしたネット上での盛り上がりを受けて、インドネシアのネット・メディアも続々と「日本の漫画にスシ大臣が登場!」といった見出しで記事を配信し始めました。上記翻訳でも言及されていますが、スシ大臣本人がツイッター上でゴルゴ13に言及して以降は、大手メディアもこの話題を取り上げるようになり、今回の件をウェブ記事として配信したメディアはおそらく大小含めて30以上にのぼると思われます。
大量のリツイート、スシ大臣本人が言及、大手メディアを含めたウェブ記事の配信などなど。僕としてはこの時点ですでにビックリな状況だった訳ですが、一連の盛り上がりに関して、もうひとつオマケ(?)が待っていました。
そう、なんとインドネシアのメトロTVが夜のニュースで今回の件を報道したんです!番組を見た親切なフォロワーの方から「あなたのツイッターアカウントがテレビに映ってるよ!」というリプをもらいまして、何かと思って調べてみたら、本当に自分のアカウントがテレビに出てました。ナレーションをよくよく聞いてみると、スシ大臣が登場したゴルゴ13のコミックの出典が間違っているのですが、まあ、それはそれとして、今回の件はネットメディアだけではなく、テレビでも報道されましたという話です。
さて、こんな感じでインドネシアではゴルゴ13のスシ大臣ネタがずいぶんと盛り上がりましたが、これは一体いかなる理由によるものなのでしょうか。最近インドネシアの漫画界を騒然とさせた事件の反動やインドネシアにおける日本の漫画の知名度など、色々と要因は考えられますが、やはり端的な理由としてはスシ大臣のインドネシアにおける人気の現れだと思います。
インドネシアが登場する漫画。ゴルゴ13、ティモールの蹉跌。 pic.twitter.com/v0ZCm8zg11
— インドネシア人の本音 (@honnesia) 2017年4月17日
実はゴルゴ13には他にもインドネシアに言及したエピソードがあり、今回のスシ大臣と同様に、インドネシアの実在の人物をもとにしたキャラクターが登場しています。僕も趣味がインドネシアが登場する漫画の収集ということもあり、過去にこのゴルゴ13のエピソードをインドネシア人フォロワー向けにツイッターで紹介したのですが、こちらに関してはほとんど反響がありませんでした(笑)。
手持ちの「インドネシア(+ドリアン)」が登場する漫画。この2年間でずいぶんと集まったけど、探せばあるものなんだなあ。これもひとえに皆さんのご協力のおかげです。ありがとうございました。今後もよろしくお願いします。 pic.twitter.com/42ERy1l4ai
— インドネシア人の本音 (@honnesia) 2016年7月15日
インドネシアでも独特のキャラクターで人気を集めるスシ大臣。そして、違法漁船の爆破という非常にインパクトのある対応を〝あの〟日本の漫画が割合早い段階でネタにした。今回の大反響の裏にはそういった要因がいくつも重なっているのではないのかなと、そんな風に思っています。
【ブログ更新!】インドネシアでゴルゴ13が話題に!-スシ大臣の違法漁船爆破を漫画化 https://t.co/eET5y1SxfB
— インドネシア人の本音 (@honnesia) 2017年4月17日
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