言語:英語と日本語からの借用語が増加
コンパス(2016年12月15日12面)

ジャカルタ、コンパス-インドネシア語大辞典に収録された英語と日本語からの借用語の数が増加した。これは科学技術の急速な発展および日本ポップカルチャーがインドネシアへ流入したためだ。

「借用語とはまだ完全にインドネシア語となっていない語彙。具体的には接辞や接中辞が与えられていないものを指す」とインドネシア教育文化省言語育成振興局育成保全課長ドラ・アマリアは12月14日水曜日、ジャカルタで語った。

この前日、同言語局は『インドネシア語大辞典(KBBI)』第五版を出版した。この辞典には12万7千36の見出し語と意味が収録されている。2008年に出版されたKBBIの第四版には9万項目が収録されていた。

ドラによれば、この八年間で科学技術が長足の進歩を遂げた結果、インドネシア語の同意語がまだ存在しない英語由来の新しい語彙が生まれたという。「インドネシア語の同意語もやがてオンライン版のKBBIに収録されるはず」とドラは話した。

オンライン版KBBI( kbbi.kemdikbud.go.id)に収録されている英語からの借用語の多くは科学技術、学術分野、生活様式に関するものだ。日本語からの借用語に関しては、その大半が漫画やアニメなどのポップカルチャーと密接にかかわる用語が収録されている。

すでにインドネシア語化された借用語もある、とドラは説明する。これはある文章の中で、接辞や接中辞が与えられ、受動態への変化も可能な借用語を意味する。「こうした語彙はすでにインドネシア語として数えられいる」とドラは話す。

KBBI第五版は今後、学校教師やメディア関係者に売り込んでいくと、言語局局長のダダン・スネルダルは語った。彼らは正しいインドネシア語の用法を守る立場の人間であるためだ。

オンラインページ

KBBI第五版はオンラインから無料でアクセスできる(kbbi.kemdikbud.go.id)。使用にあたっては、電子メールアドレスの登録が必須となる。

アイルランガ大学のデニー・A・クワリ(語彙論)によれば、こうした点はイギリス、ドイツ、フランスなどの辞書と比べて、KBBI第五版の長所であるという。

「無料で公開しているのはインドネシアだけ。他国の辞書はユーザーから料金をとっている」とデニー・クワリは話した。

Bahasa: Kata Serapan dari Inggris dan Jepang Bertambah
Kompas, 15 Desember 2016.

【管理人コメント】
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