片腕のない盲目の老人が必死になって軍服に身を包んだ。胸にはちぎれかけたゲリラ勲章がぶら下がっていた。彼の名はラフマット・シゲル・オノ(小野盛、95)。元日本兵であるインドネシア共和国独立の闘士だ。小野は現在、「インドネシア最後のサムライ」となった。小野と同様にインドネシア独立の闘士となった日本兵はおよそ千人にのぼる。「先週亡くなった友人はカリバタ英雄墓地に埋葬されました」と小野は話した。この友人とは2013年10月15日に93歳で亡くなった、シリワンギ師団ティルタヤサ部隊元隊員、ウマル・ハルトノこと宮原永治少尉を指す。 ...